パッキンランド管理人修行中!! - パッキンとテフロンって...。

パッキンランドの管理人の日記みたいなもの。 パッキン、テフロン、Oリング、オイルシール、ゴムのこともたまには・・・

カテゴリ: ゴムの材質、種類

粉末ゴム powdered rubber

通常の固形ゴムに対して、形状が粉末になっているゴムを粉末ゴムと言いますが、原料ゴムを粉末状にしたものと加硫(架橋)ゴムを粉末状にしたものがあります。

原料ゴムを粉末にしたものは、PVCなどの樹脂改質剤としての用途や、接着剤、吸着剤などとして利用されます。粉末の利点から、配合剤との分散の均一化、経済的、合理的な製造工程などが考えられますが、実際は、配合剤すべてを粉末状にしないといけないなど問題もあり、逆にコスト高になることが多く利用も限定されています。現在市販されている粉末ゴムは、ほとんどが機械的に粉砕して製造するかスプレー乾燥法で製造されており、材質としてはNBRが多く使用されています。

加硫(架橋)ゴムを粉末状にしたものは、再生ゴムあるいは再生ゴムの一部、その他燃料などに利用されます。最近の環境問題、リサイクルの観点から、この粉末ゴムが活躍する範囲が広くなれば好ましいのですが、得られるゴム製品の品質特性が不十分であることが多く、現状では一部の利用に限られています。今後はさらなる発展が望まれる分野でもあります。


関連用語
reclaim rubber:再生ゴム
powdered reclaim rubber:粉末再生ゴム、ゴム粉
 →粉末状の再生ゴム。舗装材料などに使用される。
powdered natural rubber:粉末天然ゴム
 →防着剤を添加した天然ラテックスを噴霧して粉末化したもの。

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

モールド製品(型製品) molded goods

金型を用いてプレスによる圧縮成形加硫(架橋)や射出成形加硫(架橋)によって、製造された製品を、押し出し製品や注型製品に対して、モールド製品あるいはゴムモールド製品と呼ばれます。

一般に工業用ゴム製品に多く、ゴムだけの製品(パッキン、Oリングなど)とゴムと他のものを組み合わせた製品(ゴムと金属の防振ゴムやゴムとコードのタイヤなど)があります。


関連用語
molding:モールディング 成形
 →金型による加硫(架橋)
compression moulding:圧縮成形、モールディング
 →配合ゴム(錬り生地)を金型内部のキャビティ内に直接置き、金型を閉じ、加圧して成形する方法。
transfer moulding:トランスファー成形、注入成形
 →金型の上部に設けられた注入室内の配合ゴムを、金型を締め付ける力によって、スプルーを通しながら製品形状のキャビティに充てんさせる成形方法。注入室を金型から分離しプレス機側に固定することもある。
injection moulding:インジェクション成形、射出成形
 →通常の圧縮成形の型締め圧とは別の圧力によって、別に設けられたチャンバーから閉じられた金型内に、配合ゴムを充てんさせる成形方法。自動化しやすいため生産効率が高く、大量生産品に適している。一般に金型費用が高い。
injection compression moulding:射出圧縮成形
 →射出成型と圧縮成形を組み合わせた成形方法。最初に射出成形で成形品を作り、これに圧縮成形で力を加えることによって寸法精度を向上させることができる。




    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

導電性ゴム conductive rubber

ゴムは本来、電気絶縁体であり電気絶縁材料としても広く使用されていますが、近年のマイクロエレクトロニクス、メカトロニクスの発展によって、導電性を付与されたゴム製品のニーズが高まり、その応用分野も拡大しています。

応用例としては、静電気対策用として、古くから多くの分野で使用されています。現在では、電気抵抗値が他の用途の導電性ゴムより比較的大きいため、帯電防止ゴム(antistatic rubber)として区別して呼ぶ場合があります。また、ゴムの弾性を生かして圧力の変化によって導電性が変化することでスイッチやセンサーに利用される加圧導電性ゴム(感圧導電性ゴム)、温度の変化による導電性の変化を利用する面状発熱体、その他、電磁波シールド材、塗料、ガスケットなどがあります。

導電性ゴムの製造方法

導電性ゴムを作る方法は2種類あり、ひとつは、ゴム自体を分子構造的に導電性を付与するものですが、コストの問題などで、特殊な用途以外は実用例が非常に少なく、もう一方の作り方である使用用途に応じたゴム材(SBR,BR,EPDM,NBR,フッ素ゴム、ウレタン、シリコーンゴムなど)に、カーボンブラック、金属粉末、金属繊維などの導電性充てん剤を加えて加硫(架橋)する方法がほとんどです。


関連用語
electroconductive filler:導電性充てん剤
 →導電性付与剤(カーボンブラック、カーボンファイバー、グラファイト、金属粉末、金属繊維)、加工性がよく、導電率を調整しやすい利点からカーボンブラックが最も広く用いられる。ただしゴム製品の色が黒色に限定される。
acetylene black(ACET):アセチレンブラック
 →アセチレンガスを熱分解して得られるカーボンブラックで、代表的な導電性カーボンブラック。結晶化(グラファイト化)率が高く、ストラクチャーが高度に発達しており、導電性付与剤に適したカーボンブラック。




    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コンパウンド compound

コンパウンドは、混合物、複合物、合成物のことですが、ゴム用語として使用される場合、原料ゴム(生ゴム)に配合剤を混練りした未加硫(未架橋)状態の配合ゴムのことで、練生地、混練りゴムともいいます。


関連用語
compounding:コンパウンディング、配合
 →原料ゴムに各種配合剤を混合あるいは混練りすること。
compounded rubber,rubber mix,stock:配合ゴム
compounding ingredient:配合剤
 →ゴムの諸物性を目標どおりにするものと、価格調整のために入れるものがある。
batch:バッチ
 →混練り行程の1回分で得られた配合ゴム
masterbatch:マスターバッチ
 →一つまたは複数の配合剤がよく分散している混合物で、最終混合物を作る原料となる。


    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

ジエン系ゴム(不飽和ゴム) diene rubber

ポリマー主鎖に二重結合を含むゴムを分類する際にジエン系ゴムと呼んでいます。NR,IR,BR,SBR,NBRなどがあります。一般にこれらジエン系ゴムは、硫黄加硫が可能で、ゴム弾性的性質に優れています。

ただ、この二重結合をもっているため、酸化されやすく、熱に弱く、化学的な要因には、あまり抵抗がありません。


一方、EPM,FKMなどの非ジエン系ゴム(飽和ゴム)は、例外を除いて、ゴムらしさは劣りますが化学的には安定しているなど、ジエン系ゴムと対称的になっています。




    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

このページのトップヘ