ホワイトカーボン(シリカ、二酸化ケイ素、ケイ酸) white carbon

ケイ素の酸化物であるシリカ(二酸化ケイ素、ケイ酸)の微粉末は、ゴムの補強性充てん剤として使用されますが、ゴムの補強性充てん剤(補強剤)でもっとも重要でかつ最強の材料であるカーボンブラックに次いで、補強性を有するため、ホワイトカーボンと一般に呼ばれています。つまり、ホワイトカーボンは、カーボンブラックに対しての呼称であって、シリカなどのケイ酸系の白色充てん剤のことを指し、白いカーボンが存在するわけではありません。白色のためゴム製品のカラー化が必要な場合などに使用されます。

超微分末シリカは、製造方法によって湿式シリカ(含水ケイ酸)と乾式シリカ(無水ケイ酸)に大別されます。もっとも広く通常のゴムに使用されているホワイトカーボンは、湿式シリカ(含水ケイ酸)です。乾式シリカ(無水ケイ酸)は、ホワイトカーボンの中で最高の補強力を持っておりますが、加工性が悪くコストが高いため、主としてシリコーンゴムの補強剤として使用されるなど限定されています。

その他、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどがあります。


関連用語
compounding ingredient:配合剤
filler:充てん剤、フィラー
coupling agent:カップリング剤
carbon black:カーボンブラック
reinforcing filler:補強性充てん剤
non-reinforcing filler:非補強性充てん剤
carbon black:カーボンブラック
anhydrous silica,dry silica:乾式シリカ
 →無水ケイ酸
hydrous silica,wet silica:湿式シリカ
 →含水ケイ酸
anhydrated silica,silica anhydride:無水ケイ酸
 →乾式シリカ
hydrated silica,silica hydride:含水ケイ酸
 →湿式シリカ